老後の生活費

老後の不安のひとつにお金の準備があります。

老後の生活費としていくらくらいかかるのでしょうか?

長年家計簿をつけておられる奥様なら大体の想定はできるのではないではないでしょうか。

金融広報中央委員会が毎年実施している「家計の金融行動に関する世論調査(平成29年)」で、老後の生活費や貯蓄に関して、アンケートによる全世代(20代~70歳以上)の平均額の回答が公表されています。

●老後のひと月当たり最低予想生活費 27万円です。・・・注1

総務省の「家計調査(二人以上の世帯)」平成29年11月分によると、無職世帯(セカンドライフ世帯が多く含まれます)の一ヶ月の平均支出は次のとおりです。
支出総額 250,270円・・・注2

<内訳>
・食費 66,305円
・住居 15,006円
・水道光熱 19,488円
・家具、家事11,941円
・被服費等  7,487円
・保健医療 16,045円
・交通通信 31,824円
・教育    1,307円
・教養娯楽 24,043円
・その他  45,661円
(主な内訳-理美容、おこづかい、交際費、嗜好品、諸雑費など)
・税金 社会保険料 11,164円

次に収入について考えてみます。

モデル世帯の年金額は平均221,227円
厚生労働省が毎年発表している、モデル世帯における夫婦二人の年金額の平成29年度の金額は1カ月当たり221,227円で、平成28年度の221,504円より277円ほど減っています。

 

現在、生活費25万円でやりくりしている家計の場合、次のように考えると大まかな老後の生活水準がイメージできます。
・現状維持:老後資金も25万円使いたいということになります。
・ガマンする:娯楽費やお小遣いを我慢して22万円前後におさえる。
・ゆとりある生活:現状の生活費25万円にプラス5万円から7万円を上乗せした生活水準です。

一時費用について

月々の生活費以外に一時金(臨時経費)を考えておかなければなりません。

例えば耐久消費財(家電、自動車、家具、携帯電話、パソコン等々)の費用として平均しても年間数十万円は必要となるでしょう。

持ち家の場合は屋根や外壁も10年単位に補修が必要となり100万円を超える場合もあります。

子供、孫へのお祝いや援助(入学・卒業、就職、結婚、出産・・・)も相当な金額になります。

終末に関する費用(葬儀、お墓、お仏壇)の準備も必要となります。

以上、大雑把に収支項目と金額を列記しましたが、皆さんが想定している最低生活費を年金だけで生活費を賄うのは大変厳しそうです。

退職金

厚生労働省の2013年度調査では大卒・勤続年数35年で平均2156万円でした。

 

まとめ

上記の注2の生活費25万円で年金との差額は月々3万円のマイナスです。30年間で1,080万円必要となります。

物価上昇率が1%と想定して、1300万円は必要となり、耐久消費財等々500万円を加算して1800万円の貯蓄が必要とまります。

退職金が住宅ローンやマイカーローンの一括返済予定がなく、全額残るのであれば概ね安心の老後がおくれることがわかりました。

もしそうでなければ、何らかの対策が必要となります。

 

補足
年金額を抑制する「マクロ経済スライド」って何?
物価が上がれば年金も上がるのでは? という気もしますが、2004年の年金改正法案の成立によって導入された「マクロ経済スライド」という仕組みが障害になりそうです。

このマクロ経済スライドというのは、仮に物価が2%ずつ上昇したとしても、年金はその上昇率に対して0.9%差し引いた1.1%しか上げないというものです。

物価が今後30年間2%ずつ上昇したとしたら、現在100万円の物の値段は単純計算で60%アップの160万円になります。

年金は、30年後でも1.1%×30年で33%しか増えないことになり、100万円が133万円になります。物価160万円と年金133万円では生活が厳しくなるのは目に見えています。